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コラム

食物アレルギーである当事者が「アレルギーナビゲーター」という職を選んだ理由

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皆こんにちは。
アレルギーナビゲーターとして活動しております、細川真奈と申します。
QOLトラベルでのコラム執筆、第2回目。
第1回目はアレルギー対応沖縄旅行について執筆させて頂きましたので、今回は私の自己紹介をさせて頂きたいと思います。

まず、私の肩書である「アレルギーナビゲーター」。聞いたことがない方がほとんどだと思います。
アレルギーナビゲーターとは、その名の通り“アレルギー”に関することをナビゲートする活動です。会社を辞めてフリーランスで働くことを決意した2015年11月、当時お世話になっていた知人からこの肩書を命名してもらいました。

私は、生まれてから複数の食物アレルギーを持っています。発覚したアレルゲンは小麦・卵・乳製品・大豆・白米・牛豚鶏肉・青魚・甲殻類・やまいも・ナッツ・ほうれん草・果物…
今のように減感作療法のなかった時代、家族が選択したのは「完全除去」。
それから今に至るまで、除去食・代替食の日々が続いています。
当時、母は主治医から
「お母さん、この子は一生卵1つ食べられないかも知れません」
と言われたそうです。
ですが、今も続けている1年に1度の血液検査の中でアレルギーの数値が0になった食材に関して負荷試験を行うという治療法で、今は卵・魚卵・乳製品・やまいも・ナッツ(くるみとココナッツは解除)のみの除去。
それ以外に関しては全て解除になりました。

今では生活としてだけでなく、仕事としても向き合っている「食物アレルギー」ですが、つい数年前までは実はコンプレックスでした。
高校生くらいまでは、良き先生や友達に恵まれたり、何よりもわたしの1番近くで見守ってくれていた母、そして家族のおかげで嫌な思いをすることはほとんどありませんでした。しかし、大学生・社会人となり、友人や職場の人との外食の機会が増えてくるようになると、食物アレルギーがあるということで、悩まされることが増えて来ました。
しかし、自分の口から「食物アレルギー」であることをなかなか伝えられずにいた私にある時、衝撃的な出来事が起こります。
2011年3月11日に起きた東日本大震災です。
まだ余震が続く中、食卓で家族とテレビのニュースを見ていた時、地震に関するニュースの中で“支援物資が届いても食物アレルギーがある為、何も食べられずいる人がいる”というテロップを目にします。
この文字が私に大きな衝撃を与えました。
当時はまず、テレビで「食物アレルギー」というフレーズを目にすること自体がほとんどありませんでした。
世間的にも認知度が低い食物アレルギー。ただでさえ食物アレルギーで困っているのに、震災時には何も食べられないなんて…と胸が苦しくなったのを覚えています。

大学時代、読者モデル活動の一環としてSNSでファッションや美容に関する情報発信をしていたわたしはアレルギーのことに関してはむしろ隠すようにしていました。
でも、「微力かも知れないけれど、わたしが発信することで他のアレルギーっ子やアレルギーっ子ママも発信しやすくなるかも知れない。そうしたらアレルギーでない人にも声が届いて災害の時にも“何も食べられない”なんてことは起こらなくなるかも知れない!よし、勇気を振り絞って発信してみよう!」と思ったのです。

結果、発信をしたことによってマイナスな反応はなく、読者の皆さんから応援のお言葉を頂けたり、中には「私も(私の家族が、知り合いが…)食物アレルギーなんです!」と言った声もあがってきたのです。
当時OLだったわたしは、更に「食物アレルギー」に特化した活動がしたい!という気持ちが強くなり、30歳を機に会社を辞め、今現在に至ります。

アレルギーナビゲーターとしての活動内容としては、
・卵・乳製品不使用のスイーツ作りイベントを全国の百貨店で開催
・食物アレルギーの親子を対象にした座談会やイベントを定期的に開催
・企業サイト内でのコラム連載
・セミナー講師
・アレルギー対応商品の製造販売メーカーの広報PR

そして当時から変わらず、
・SNSにて自分が食べた商品やお店の紹介
をしています。
おかげ様で、Instagramに関しては12000フォロワーと、アレルギー業界の中では断トツトップのフォロワー数にまでなりました。

コンプレックスだった生活の一部の「食物アレルギー」を仕事にする日が来るだなんて…と今でもふとした時に驚くことがありますが、自分の経験が誰かのためや参考になったり、何よりもアレルギーっ子の笑顔を見ることができた時の胸が熱くなる瞬間がわたしが幸せだと感じることの1つです。

アレルギーがあっても、明るく・楽しく・元気に毎日を前向きに過ごしていく!
そういったモチベーションを保つ為のきっかけの1つにして頂ける限り、これからも活動を続けていきたいと思っています。

細川真奈プロフィール
アレルギーナビゲーター/モデル/ヨガインストラクター
離乳食時に食物アレルギーが発覚。
現在は「卵・魚卵・乳製品・山芋・ナッツ(くるみ・ココナッツをのぞく)」を完全除去した生活を送っている。
全国の百貨店にて「卵・乳製品を使用しないスイーツ」のデモンストレーションイベントや、
食物アレルギーの親子を対象にした座談会やイベントを開催。
ライターや商品アドバイザー、また大学時代より読者モデルやインフルエンサーとしても活躍中。
【食物アレルギー克服したもの】白米、小麦、大豆、牛・豚・鶏肉、青魚、南国系フルーツ、くるみ、ココナッツ
【現在の食物アレルギー】卵、魚卵、乳製品、山芋、ナッツ
公式ブログ

村田愛(アレルギーっ子の旅する情報サイト CAT)

『アレルギーっ子の旅をもっと楽しく、もっと気軽に』 アレルギーっ子の旅する情報サイトCAT運営代表。デザイナー兼広報プロデューサーとして、活動中。「行ってみなければわからない」が旅の原動力。そこでしか味わえない感動をお伝えします。

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